こんにちは、Ryoです。
自分はSIer企業 -> 外資系コンサルファームにITコンサルタントとして転職した後、所属した3年間は毎年、プロモーション(昇進)し順調にランクと年収を上げることができました。
その原因がなんだったのかというと、ずばり、「トラブルプロジェクトに参画したこと」です。
これだけだとよくわからないと思いますので、詳細についてこれから説明させていただきます。
※この記事は、SE -> ITコンサルタントに転職を考えている方、転職した直後でランクがマネージャ未満(アソシエイトやシニアアソシエイトあたり)の方にお勧めの内容となっています
昇進するためにはプロジェクトでの評価が重要になる
昇進をするためには、何はともあれ参画していたプロジェクトでの評価が必要となります。「何を今さら」、「当然だろ」といった心の声が聞こえてくるようですが、昇進するためには仕事での実績と評価が大前提となってくるのです。
Ryoが所属していたコンサルファームだと、その年のトータルの実績を評価して昇進の判断を行うプロモーション会議が年1回行われていましたが、昇進するための前提条件が1年の評価が5段階評価で4 or 5を取っていることでした。
考え方としては、
- 評価3 : そのランクの仕事が十分にできている
- 評価4 : そのランクの仕事が十分にできており、いくつかの基準で1つ上のランクの仕事ができてる
- 評価5 : 評価4の中でさらに優れた実績をあげている
という感じでしたので、そもそも良い評価を取らない限り昇進ができないということになります(ちなみに、普通に仕事をしていると評価3がつき、1や2がついてしまったら降格もありえるといった感じでした)。
そして、マネージャ未満のランクであれば営業的な側面を求められることもほとんどありませんので、参画しているプロジェクトでの評価がほぼすべてとなり、昇進するためにはプロジェクトでの評価が重要になってくるのです。
トラブルプロジェクトのメリット
そして、プロジェクトで評価を目的とした場合、トラブルプロジェクトに参画することをお勧めします。
ここでいうトラブルプロジェクトとは、稼働時間や顧客との関係、作業内容がシステムよりで泥臭いといった風に、何らかの理由で会社の中で不人気となっており、社員にもそういったうわさが流れているプロジェクトのことです。
こういったプロジェクトの特徴として、
- 稼働時間が高い
- システムよりのタスクの割合が多く、泥臭いタスクが多い傾向にある
- 仕事ができる人が参画してくる可能性が低い
- 仕事ができる人が別プロジェクトに移動する可能性が高い
といった点があげられます。そしてこれが、SE -> ITコンサルタントに転職した経験が浅い方が成果を出しやすい理由になります。
まず、多くのコンサルタントの方は設計、開発フェーズといったシステムよりのよりのタスクより、要件定義といった顧客折衝や調整といった顧客業務が絡むタスクをやりたがるという傾向があります。
もともとコンサルタントとしてコンサルファームに入社した方はもちろんですが、SEからコンサルタントに転職した方も「もう開発はしたくない。自分はもっと上流の業務よりのタスクがしたい」といった想いを描いて転職される方が多く、基本的にそういった上流のタスクができるプロジェクトに参画したがる傾向があります。
そして、そんな想いを持っている方でかつ、仕事ができる方は自分自身で参画するプロジェクトをコントロールするように動きます。上長だったり、希望するプロジェクトを持っているパートナーやディレクターにアプローチしたりと、自分自身でアサインコントロールをするように動くのです。
ということは、仕事ができる方がトラブルプロジェクトに参画してくる可能性は低くなり、参画されたとしても節目節目で別のプロジェクトに移動していく可能性が高くなるのです。その結果、ライバルが弱くなる傾向があるのです。
プロジェクトでの評価は同じプロジェクトに参画している同じランクのメンバーで実績が比較されることになりますので、相対的に見て評価されやすいプロジェクトということになるのです。
また、システムよりのタスクが多いということはSE時代の経験が活かしやすいということでもあります。コンサルタントとしての経験は劣るものの、プロジェクトのフェーズやタスクがプラスに働き、他のメンバーと互角以上に渡り合いやすいプロジェクトとも言えます。
こういった理由により、トラブルプロジェクトはSEからコンサルタントに転職した方が成果を出しやすい環境が整っているということになるのです。
Ryoのトラブルプロジェクトでの経験
ちなみに、Ryoは上記の環境を活かしてトラブルプロジェクトで順調に昇進しました。
自分がプロジェクトに参画したタイミングはテストフェーズでしたが、進捗が大幅に遅延しており課題が発生し続けていました。そんな状況ですので、何より手を動かしてシステムのテストを行い課題を解決することが求められていました。
システムに強いメンバーが少ない中、まさに前職でのSEの経験が活きる状況でした。他のメンバーは問題を見つけたらシステムの動きベースで外国籍の開発者さんとやり取りをしながら問題を解決をしなくてはならない中で、Ryoは問題を発見したら設計書とプログラムのソースコードを確認して修正する内容を整理してから開発者さんとやり取りしていましたので、課題解決のスピードと修正の正確性が圧倒的に良いという状況となっていました。
結果、実績が評価され、このシステムを関係会社に展開する際はチームリーダーを担当することができました。この時の自分のランクはアソシエイトでした。チームリードは本来、シニアアソシエイトのランクにいる方がやるタスクだったのですが、同じプロジェクトにいるシニアアソシエイトの方より成果を出していたことと、トラブルプロジェクトということもあり、実績のあるシニアアソシエイトの方が新しく参画してくることもありませんでしたので、自分が1つ上のランクの役割を担当することができたのです。
実際にシニアアソシエイトという1つ上のランクのタスクを実施していることと、本番トラブルもほとんどなく関係会社にシステムを導入したという実績をもって、無事、昇進という結果を得ることができたのです。
ちなみに、次のプロジェクトは参画しているメンバーのスキルとランクごとのメンバーの人数のバランスが良く、上のランクのタスクが自分に回ってくるということはほとんどありませんでした。
こうなってくると、プロモーション会議で自分と他の同ランクのメンバーを差別化することが難しく、昇進の難易度は高くなってくるのです。
まとめ
あえてトラブルプロジェクトといった人気が低く自分の実力が発揮しやすい環境に身を置くことで、昇進の近道になるということを実績をもとに説明させていただきました。
SEからITコンサルタントに転職した場合、前職での実績やプロジェクトの人気が低いとメンバーを集めることが難しいという背景もあり、転職の直後にこういったプロジェクトに参画することも珍しくないのかなと思います。
こちらの記事でも書きましたが、転職直後は文化の違いというハードルがある中で実績を出すことが求められます。希望する仕事ができる環境を求めるのもよいですが、昇進すればするほど収入はチャンスは広がっていきますので、実績が出しやすい環境で成果を出し、居場所を作ってしまうというのも1つの選択肢ではないでしょうか。
この記事が皆さまのキャリアを築くためにお役立ちできると嬉しいです。