自分は過去、ビジネスに誘われてトータルで約800万円の借金をカードローンでつくった経験があります。
結果、作ったお金はビジネスではなく生活費に使われて、代表の方にはLineをブロックされと散々だったのですが、今になって振り返るとそもそもの原因は依存しようとしていた自分の心が問題だったと考えています。
今回はその時の経験を振り返ってみるので、同じような経験をしようとされている方の参考になれば幸いです。
※皆様も含めて無用なトラブルを避けるため、一部、あいまいな記載やフェイクがありますがご了承ください。
はじまり
ことの始まりは友人に誘われて参加したパーティーでAさんに出会ったことです。
その時、Aさんとは軽く会話をして連絡先を交換した程度でした。
お酒を飲んでいたこともあっていまいち何を話したか覚えてませんが、ちょうどコンサルファームに転職が決まった直後だったので、これからコンサルタントとしてチャレンジするみたいな話をしたような記憶があります。
その後何日かして、Aさんに飲みに誘われたので都内某所のチェーン店居酒屋に2人で飲みに行くことになりました。
この時は、お互いのキャリアや仕事観の話をしたような記憶があります。
当時は、友達も少なく同世代の人とこういった話をすることもほとんどなかったので、楽しみながら飲んでいました。
そんな中、「自分はある団体の代表をしていてその団体では社会人のための講座をしている。一度、参加してみないか?」とAさんから誘われました。
何となく面白そうだなと思い、自分は「参加する!」と返事をしました。
社会人のための講座
そんな経緯で社会人のための講座に参加することになりますが、この講座はBさんというだいぶ年上の事業経験もある方が講師をされていました。
内容はざっくりいうと自己啓発系の講座ですが、Bさんは話し方もうまく講座の内容自体はとてもよい内容でした。
そして、2~3回講座に参加する中で、AさんやBさん含めその団体のメンバーと何回かごはんを食べに行くことになるのですが、、そんな中、
「自分たちは若者、青年たちのために事業をやろうとしている。これから本格的に事業化していくので、システムの導入といったように組織からメンバーに事業を発注していく予定だ。一緒にやらないか?」
と、誘われることになります。
もともと独立や企業にあこがれていたものの、「うまくいくか不安」、「独立しても仕事がなかったらどうしよう」、「何をしていいかよくわからない」といったことを考えて行動できていなかったことがあり、この提案にはとても惹かれました。
そして、最後におまけがつきます。
「この団体に所属するためには、最初に250万円を事業資金として納める必要がある」
と・・・
団体への所属
- この250万円はこれからの事業資金として使用する
- メンバーはみんな用意している
- 250万円というのは本気の人なら用意できる金額だ
- これから本格的に事業を開始するので、団体から仕事を発注し報酬で稼げるようになっていく
- やってみて違うなと思ったら250万円を返す
ということを言われますが、250万円は大金なのでなやみます。
当時、ほとんど貯金がなかったこともありかなり悩みました・・・が、
- 独立はしてみたいけど、1人でやってもうまくいくか不安だし自信がない
- 断って嫌われたらどうしよう
- 団体から仕事の受注ができるのであれば、営業もしなくていいし250万円は取り返せる
といったことを考え、団体に参加することを決めることになります。
はい。今考えるとめちゃくちゃ恥ずかしいですww
事業の実態が見えておらず疑問点はいくつもあったのですが、自信がなく嫌われるのが怖かった自分は、ここにいれば独立もできるし仕事がなくなるということもないといったバリバリの依存心から疑問に対する答えを無理やり作るという愚行をすることになります。
「団体から仕事の受注ができるのであれば、営業もしなくていいし250万円は取り返せる」とか、まさにそうですよね。。
そして貯金がほとんどない自分はカードローンで250万円をつくることになるのです。
ふくらむ借金とはじまらない事業
ふくらむ借金
そんなこんなで団体に参加することになるのですが、ひきつづき講座に参加したり、メンバー向けのトレーニングに参加することになります。
そして、参加して1ヵ月もたたないうちにBさんにお茶に誘われます。
「事業を進めるために医者や弁護士を押さえる必要がある。それにはお金がかかる。もう250万円準備できないか」と。。
は!?
250万円を準備した。しかも借金で。なのにさらに250万円準備する・・だと・・・
当然、めちゃくちゃ悩みます。。が、
- 断っていづらくなったらどうしよう
- 一時的にお金が足りないだけですぐに250万円を返せると言っているし。。
といったことを考え、カードローンでさらに250万円を用意することになります。
はい。最初に250万円を用意したときと同じ思考ですw
これ以降もちょくちょく資金を用意し、最終的にはトータルで約800万円の借金をすることになりました。
ちなみに、団体に所属するために用意した250万円以降は借用書も作成していましたが、1円もお金が戻ってくることはありませんでした。
後から知ったことですが、これらの準備したお金はBさんはじめ昔からのメンバーの生活費や、以前行っていた事業でかかえた借金の返済に使われていました。
事業で必要とは。。
ちなみに、Aさんは昔からのメンバーではなく、Aさんも借金をして用意した資金を上記のように使われていました。
はじまらない事業
団体では、イベント企画をはじめいくつかの計画があがりましたが、Bさんが「まだ公開するレベルになってない」と言い、すべての企画が始まる前に終了しました。
昔からのメンバーは悪く言うとイエスマンのような精神でしたので、なにかにチャレンジしようとすると数の理論で前に進まなくなっていました。
メンバーの大半が仕事をしていなかったこともあり、自分をはじめ、きちんと仕事をしているメンバーが事業資金という名の生活費を準備することになるのですが、そんな状況や前に進まない実態を知り、去っていく人が多かったです。
「弱き人を助ける」みたいなことをよく言っていましたが、それを言っているほとんどの人が助けられる側だったという、客観的にみると意味の分からない団体だったと思います。
そして団体から離れていく
カードローンでつくった借金は当然、返していかなくてはなりません。
いくつかの銀行から借金をしていましたが、平均金利はだいたい年10%でした。
つまり、元本を減らさないと金利だけで年80万円(800万円の10%)を返さないといけなくなるのです。
そんな状況や時間だけとられ進まない計画に嫌気がさし、ITコンサルタントとしての仕事に集中していくことになります。
結果、自分のキャリアにとってプラスになる経験をたくさんさせていただくことになるのですが、コンサルタントはかなりハードな仕事ですので、そちらに集中することでどんどん団体から離れていくことになりました。
その結果、順調に昇進し、生活水準を変えずに上がった収入を借金返済にあてることで、無事、このときつくった借金を返済することができましたw
そして、約2年がたったころにずるずる所属していた団体をやめる決意をするのですが、Aさんには「話があるのであいたい」と言ってもあってもらえず、気づいたらLineをブロックされメールも電話も反応がなくなっていました。
今だから思うこと
正直、「自分は騙された被害者だ。この団体が全て悪い」といったことは思っていません。
この話は自分視点ですので、相手視点でもいろいろ言い分があるかと思います。
どんな理由があっても「お金を返すという約束を守らない」ということが正当化されることはないと思ってますが・・
ただ、この状況をつくった根本的な要因は選択して責任をとるということを他者に依存した自分の弱い心にあると考えています。
この事業に本気でコミットしていたかというと、そうではなかったですので、あいまいなことや気になることをそのままにして自分を無理やり納得させたことも反省点の1つです。
かなり高い勉強料でしたがww
お金については、おそらく持ってないだろうと思っていることと、返してもらうために時間と労力を使うより、自分のスキルや経験を積むことで収入を上げるために時間を使うと考えています。
(無理に返してとは言いませんので、返せないなら返せないで何かしらの連絡をもらえると嬉しいなとは思ってますが)
以上が借金を抱えたざっくりとした経緯です。
他者のビジョンに依存してしまうととんでもないことになったという話でした。
少し極端な例ですが、何かの参考になったり楽しんでもらえると嬉しいです。