こんにちはRyoです。
SEをしてて年収をあげたい、出世したいと考えてスキルを磨いている方もいらっしゃると思います。もちろんスキルアップや自己研鑽はとても大切なことです。。が、残念ながらそれだけで年収を上げることは残念ながら難しいです。
では、年収を上げるためには何が大切なのでしょうか。
それは、「年収が上がる環境に身を置くこと」です。
何を当たり前のことと思われると思いますが、自分の経験を踏まえて詳細について説明していきます。
※この記事は主に都内で年収400万円前後で働かれている1~3年目くらいのSEの方をターゲットに記載しています。また、当記事では会社員としてのキャリアを対象とし、フリーランスとしてのキャリアについては対象外としています
所属する会社で年収が決まる
まず、こちらをご覧ください。
【Ryoの会社員時代の年収推移】
- 1~3年目(SIer企業 1社目) : 約400~420万円
- 3~6年目(SIer企業 2社目) : 約420~430万円
- 6~9年目(外資系コンサルファーム) : 約550~900万円
ごらんのとおり、Ryoは1~6年目までほぼ年収は変わらず、6年目以降に一気に年収がアップしています。次に、こちらをご覧ください。
【所属していた企業ごとの平均年収】
- SIer企業 1社目 : 約600万円
- SIer企業 2社目 : 約550万円
- 外資系コンサルファーム : 約1,000万円
上記は当時の記憶と軽くググった結果をもとに算出した平均年収になりますが、だいたいあっていると思います。平均年収ですので当然、実際の年収には上限もあれば下限もある訳ですが、だいたい、新卒で入社して30~35歳時点の年収、つまり、10年くらいその会社で働いたくらいの年収額と一致してます。
これを見てはっきりとわかると思いますが、1つの会社で同じ10年頑張ったとしてもどの会社で働くかによって稼げる年収の額に差が現れるのです。
年収に差が出る理由
では、なぜ年収に差がでるのでしょうか。それは、企業によって社員1人の単価が異なるからです。
例えば、大手食品会社にシステムを導入するプロジェクトがあったとします。そのプロジェクトに1社目のSIer企業の社員と3社目の外資系コンサルファームの社員が参画していたとします。この2人の単価はそれぞれいくらになると思いますか。
その人のキャリアにもよりますが、当時の記憶をもとに平均を取ると、
- SIer企業の社員 : 約100万円/1人月
- 外資系コンサルファームの社員 : 約300万円/1人月
くらいだったかと思います。
はい、同じ1ヵ月仕事をしているのにも関わらず、それぞれの社員があげる売上には約3倍も差があるという訳です。その人があげている売上がこれだけ違うわけですから、当然、年収にも差が出てくるというわけです。
IT業界はピラミッド構造
なぜ、これだけ単価に差が出るかというと、IT業界がピラミッド構造になっているためです。要は、二次請け、三次請けといった建築業界のゼネコンのような構造になっているのです。
上記の例の通り、大手食品会社にシステムを導入するプロジェクトがあったとします。そうするとまず、外資系コンサルファームだったり最大手SIer企業がその食品会社から案件を受注します。そして、その企業が中堅のSIer企業に案件を発注する、さらにそのSIer企業が別のSIer企業に案件を発注するといった形でプロジェクトが構成されていくことになります。
- 一次請企業の役割 : 顧客との単価交渉、スケジュール調整、システム要件定義、プロジェクト管理等々。折衝相手は顧客となる
- 二次請企業の役割 : 要件定義をもとにシステム開発を実施。折衝相手は一次請企業となるが、スキルによっては一次請企業の社員と一緒に顧客折衝を行うケースもあり
- 三次請企業の役割 : 二次請企業が作成した設計書をもとにコーディングや単体テストを実施。こちらもスキルによっては二次請企業の社員と一緒に概要設計を行うケースもあり
というように、それぞれの企業ごとに役割が決まっていて、売上から利益が出るように下層の企業へ発注をしていくわけですから、当然、下層の企業になればなるほどその社員の単価は安くなっていくというわけです。
よって、収入をあげようとすると顧客から直接案件を受注できる会社に所属する必要があるのです。
一次請企業に所属すると年収は上がるがタフさが求められる
また、忘れてはならないことがあります。それは、収入が上がるということは自分に求められる期待値も比例して上がっていくということです。
顧客と直接やりとりを行うということは、顧客の現行業務を正しく理解した上で新システムを導入する上で発生する課題を解決していく必要があります。現行システムと新システムでは様々なギャップが発生します。そうすると、現在、顧客が行っている業務を変えることもありますから、期待値が必要以上に大きくなることもあれば拒否反応が出ることもあります。
顧客企業としても、新システムを導入するということは一大プロジェクトですので、部長以上の自分より年上の貫禄がある方とやり取りをすることもあるでしょう。
そういった一癖も二癖もある方々とやり取りをしながら方針を決めていくということは、精神的にも肉体的にもタフさが求められることになります。はっきりいって、二次請企業で要件が決まったシステムを開発するより大変でした。
また、外資系コンサルファームには成果が出せないと年収も上がらず居場所がなくなっていくという側面もありました。収入というのは取ったリスクに依存するので、収入を上げるということは今より厳しい環境に身を置くという覚悟が必要になってきます。
これは、社内で出世を目指す場合も同じだと思います。出世競争に勝ち役職がついたとすると、年収が上がる代わりに部下の数が増えたり、会社からチームとして一定以上の売上を求められることになりますので、一般社員より失敗したときのリスクが大きくなっていると言えるのではないでしょうか。
まとめ
年収をあげようとすると、自分の目標とする年収が稼げる企業に身を置く必要があるということを解説してきました。
個人的には、一回でもコンサルファーム等の一次請ができる企業に所属してチームリードや顧客折衝をする、年収のベースを上げるという経験をすると、その後、二次請をしている企業に転職したとしても、顧客側の企業に社内SEとして転職したとしても役立つことになりますので、一度はキャリアアップに挑戦をしてみることをお勧めしています。
ただ、年収を上げるということはそれだけ求められるものも大きくなってくるという側面もあります。人生に正解はありませんので、自分自身の理想の人生を進むための選択にこの記事がお役立ちできると嬉しいです。
その他、年収を上げる方法にフリーランスという選択肢もあるのですが、こちらはまた別の記事で解説させていただきます。